きぼうのいえ

NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」の「きぼうのいえ」の特集は良かった。日本にもマザー・テレサのような心を持った人々がいると思うと希望が湧いてくる。暗い話が多い昨今だが、世の中に光を灯す人々もいることがわかって嬉しい。母が亡くなる前の10日間は病院に泊り込みで付き添ったが、一番困ったのは下着さえ代えられずに、同じ服を10日間着たままだったことだ。「きぼうのいえ」で最後を迎える人々を見ていると、自分があの人々だったかもしれないし、いつかああいう状態になってしまうかもしれない。現代の日本は先進国のはずなのに、路上で生活している人々がいるのは、どう考えても理解できない。先進国というのは、最低限、人々は家の中で生活ができ、食べて、働くことができる国だと思う。スウェーデンはノーベル賞などで学術的に権威のある国だが、経済的には大国ではない。しかし福祉は行き届き、教育も平等に受けられる。これが民度の違いなのだろうか。頭の良し悪しではなく、心の豊かさの違いのように思うのだ。どんなに経済が豊かになっても貧しい人々が路上で寝ているような国は、豊かな国とは言えないと思う。 昔ヨーロッパを旅した時に、イタリアでのことだが、いよいよ泊まるところがなくなると、最後はカトリックの修道院が助けてくれることもあった。 日本も豊かな心の国になってほしいといつも願っている。